こんにちは、みんなの資金繰りです。
損益分岐点は、企業が利益を出すための最低限の売上高です。
企業は仕入を行い、製品を販売して費用を回収して利益を出しますが、製品の販売量にかかわらずかかる費用があります。
売上が下がると、利益が出ずに赤字になります。
売上が良ければ、固定的にかかる費用を上回って利益を出します。
利益が見込めない場合、「この売上では採算が取れない」と言いますが、まさにこれが損益分岐点分析を行っていることになります。
このように、費用と売上の関係を数式で表したのが損益分岐点分析です。
変動費と固定費
この分析では、費用を固定費と変動費に分ける事から始めます。
固定費というのは、企業の操業度、つまり売上にかかわらずに発生する費用の事です。
人件費や家賃、固定資産の減価償却費、広告宣伝費、研究開発費も固定費に含まれるでしょう。
一方、変動費は操業度に応じて発生する費用です。
仕入原価、原材料費や外注加工費、燃料費などがあります。
販売量が増える繁忙期にアルバイトスタッフを雇うような場合には、人件費の中でも変動費になる部分もあります。
業種によって、固定費と変動費のどちらに組み入れるかは項目によって変わってくる場合もあり、固定費と変動費を正しく分けて見積もることが、信頼性の高い損益分岐点分析につながります。
分析をする際には、売上に対する変動費の割合を見積もることで、単純化したモデルを利用します。
例えば、売上高が10増えるときに変動費が3増える場合には変動費率が0.3という事になります。
グラフにしてみると、そんなに難しい概念ではない事がわかると思います。

損益分岐点比率
損益分岐点比率という考え方も重要です。
売上と費用が均衡し、利益がゼロになるところが損益分岐点です。
損益分岐点売上高を実際の売上で割ることで、損益分岐点比率を出しますが、実際の売上が、損益分岐点より低いと、これが100%を超えてしまうことになります。
損益分岐点比率が低いほど利益が高いことを表し、多少売上が落ちても赤字にはなりません。
損益分岐点の販売量をベースに、どこまで売り上げを伸ばすべきかを決めることができるので、営業目標の根拠になる有効な分析と言えます。
損益分岐点比率は管理会計の基本的な概念です。経営戦略の検討に活用してください。
最後までお読みいただきありがとうございました。