クラウドファンディングとは
群衆(crowd)と資金調達(funding)を合わせた造語です。
クラウドコンピューティングのクラウドと混同しがちですが、こちらはcloud(雲)であり違う意味合いになります。
クラウドファンディングとは、不特定多数の人に協力を求めて、広く薄くお金を集めることでまとまった資金調達する仕組みです。
代表的な運営会社として、CAMPFIREなどがあり、インターネットサイトで募集が行われます。起案者の資金の使い道とリターンに対して賛同した個人が、運営会社を通して資金を提供することができるようになっています。
個人の小口資金を多数集める事ができますので、ビジネスアイデアが広く評価される内容であれば、多くの資金を集めることができます。
クラウドファンディングという言葉は新しいものですが、小口資金を多数の人から集める事は、皆さんも日常生活で体験していると思います。会社の同僚が結婚したり、子供が生まれたときに、同僚一同でお金を出し合ってまとまったお祝いをする事にも似ています。自治会のお祭りで、寄付を集めたりという事もそうです。そういった事がインターネットを介して、さらに幅広い人たちからお金を集める事ができるようになったというのがクラウドファンディングであるとも言えます。
資金提供者のメリット
一般的な金融商品よりも大きなリターンが見込めます。
また、小口の資金援助ができることも個人投資家にとってはメリットといえるかもしれません。
資金調達する側のメリット
ビジネスアイデアを持つ起案者が、そのアイデア実現の為に資金を集めますが、クラウドファンディングの仕組みを使うことで、ビジネスアイデアに対する支持があるかどうかを確認してから実行に移す事ができるというメリットがあります。
消費者向けのサービスや製品の開発などの資金調達にクラウドファンディングを利用するのであれば、実際に顧客となる個人の反応が良いものだけが資金を調達できて実行に移せるという考え方もできます。
クラウドファンディングの種類
モノやサービスを受け取る購入型
商品開発のプロジェクトやイベントなどに出資者を募り、開発された商品や、サービス、イベント参加の権利など、出資した金額に応じたサービスや商品等を受け取ることができる方式です。
必ずしも出資した金額と、受け取るサービスの価値が同等とならないケースもあり、受け取る商品やサービスの価値が極端に差がある場合は、税法上の贈与とみなされる可能性もあります。
寄付型
ボランティアや災害支援などの財政支援などに利用されます。
寄付という形をとってはいますが、寄付を集める団体が地方公共団体や特定法人でなければ、税法上の寄付金控除を受けられないことがあります。
融資型
個人から小口の資金を集めて大口化し、個人や企業に融資する仕組みのクラウドファンディングです。
貸金業法等の規制を受けることになるため、貸金業や金融取引業者の許可を受けた法人が間に入るスキームになります。
資金を提供した側は、貸付という形になるので、元本と利息のリターンを受けることができます。
ファンド型
投資家が応援したい特定の事業に対して出資し。出資者は期間内の売上等の成果に応じた分配金を受け取れる仕組み。商品、サービスを受取れる場合もあります。
株式型
株式型の場合は、非上場株式会社に投資する形となり、投資に応じた株式を得るので、株主としてのリターンが期待できる。上場していない企業への株式投資ができる仕組みと言えます。
支援金の決済方法
目標金額が集まらない場合は案件が成立しない場合と、目標金額に到達しなくても集まった金額で実行される場合があります。
前者をAll or Nothing方式といい、後者をAll in方式といいます。
まとめ
銀行やベンチャーキャピタルに資金援助を受けられないような案件であっても、クラウドファンディングによって資金を集めることが可能になりました。
一方、支援する側としてリターンを期待するのであれば、その案件の実現可能性がどれくらいあるのかを見極める事も大事になってきます。