資金繰りの基本② 資金繰りの考え方と運転資金

前回は、資金が足りなくなる要因についてご説明しました。

では、資金繰りでは具体的に何をすれば良いのでしょうか。

資金繰りとは、資金が足りなくならないようにお金の出入りを管理する事です。

支払いと入金のスケジュールを把握し、スケジュールを変更できるのであれば調整し、それでも足りなくなるのであれば、資金調達を考えます。

資金が足りないときの具体的な対応策

受取はより早く、支払いはより遅く

スケジュール調整が可能であれば、取引先に決済日の調整を依頼します。

入金されてから支払いが来るように、入金は1か月後にして支払いは2か月後などにしてもらえれば、余裕ができます。

手付金や中間金をもらう

建設業などでは、工事に時間がかかり、受注金額も大きくなります。

そのようなケースでは、受注したタイミングで、手付金を一部でも受け取ります。

工事の内容や大きさによっては、中間金を受け取り、完成してから残りの金が買うを受け取るようにします。

そうすることで、仕事の途中で発生する支払に対応することができます。

資金調達する

取引先との決済の調整ができない場合もあると思います。

そのような場合は、金融機関などからの借入で資金を調達することになります。

約束手形の活用

その他にも約束手形を使う事があります。

支払い期日に当座預金残高が足りない事態に陥ると、不渡りとなり金融機関への信用を落としてしまう事になります。

しかし、支払いを先延ばしにできるという手形の仕組みをうまく使えば、有用だと考えられます。

クレジット

資金調達の規模にもよりますが、クレジットカードで対応するのも一つの方法です。

仕入や必要経費の決済をクレジットカードで行う事で、支払いを先延ばしすることはできます。

運転資金を1か月分確保する

資金が足りなくなりそうな時の具体的な対応策を見てきましたが、前もって支払いに対応できるだけの自己資金を持っておくという考え方もあります。そのような資金を、運転資金と言います。

運転資金にどれくらいお金が必要かという疑問もあると思います。

あればあるだけ安心ではありますが、必要最低限はどれくらいかという事は意識しておきたいです。

仕入は掛けで行い、売上はすべて現金というようなケースは稀だと思いますので、ほとんどの会社は売り上げの入金時期を気にしないとなりません。

人件費や、家賃などの経費は毎月発生します。

売掛金の入金が翌月末であれば、人件費の支払いや家賃の支払いなどの経費は売掛金の入金前になる事もあるはずで、

少なくとも1か月分の人件費と経費は必要になります。

また、買掛金の支払いタイミングと売掛金入金のタイミングもギリギリだと、入金が遅れた場合に対応できません。

そう考えると、買掛金の支払い資金も用意しておく方が安心です。

このように考えていくと、人件費などの経費と買掛金を合わせ、だいたい1か月程度の売上分の資金が最低限の運転資金として必要と言えます。

売上が増えると運転資金も増加する

売上が増えた場合には、それに応じて仕入の買掛金も増えるはずですし、人件費やその他の経費も増える事が考えられます。

前述した1か月程度の売上に相当する運転資金も増やさないとなりません。

急激な売上の増加は喜ばしい事ですが、売掛金入金と買掛金や経費の支払いのタイミングによっては、資金不足を起こすリスクが高まることさえ想定できます。

売上の増加時でも、取引先への支払い条件と、売掛金回収時期に注意しなければなりません。

場合によっては、金融機関からの借入も視野に入れて、資金繰りを行う事が必要です。

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