銀行の融資担当者との面談で、事前に資料を用意しておくと良いという記事を書きました。
資料を作る事によって、なぜ借入をするのか、幾ら借りるべきかという理由を整理して、自分の頭に入れる事ができます。
そして、資料を持って融資担当者との面談に臨む事になりますが、その時に何を話すべきかという事を、この記事で確認したいと思います。
銀行員はあなたとの会話で会社の業況を知り、貸してよいかどうかを判断したいのです。
この時に気をつけたいことは、資料の作成と同じように簡潔な説明を心がけましょう。
まず業界全体の状況
まずは、あなたの事業の業界全体の経営環境について説明します。日本経済のような広い範囲の話をする必要はありません。飲食店であれば、自分の肌で感じている外食業界全体の状況を話せばよいと思います。
業界の中で会社の現在の状況は?
業界全体の経営環境の話をしたら、次は、あなたの会社がその環境の中で、どの様な影響を受けているのかを話します。
具体的には受注量やお客様の数、売上単価や日々の売上高の変化を話すことになると思います。その理由が競合他社の影響を受けているのか、消費者の動向の変化によるものなのかを話します。
決算書にはどう影響しているか
前期の決算書と比較して、会社の数字としてはどうなったのかを説明します。
増収減益、減収減益、増収増益、減収増益のどれかになるはずですが、その原因が、これまでに話した中にあると思います。
これからどうするのか
融資担当者は、今後どの様に経営していくのかを知りたいはずです。
「今後景気が良くなればいいんですが・・・」というような答えは良くないでしょう。販売を拡大するために店舗を増やしたり新たな事業を始めるのか、それとも仕入価格を下げるために新たな取引先を探すのか。それとも不採算事業や店舗をやめるのか。
どんな事をして業績を上げるのかを説明しましょう。
そして銀行にどうしてほしいのか?
お金を借りたいのか、それとも今の返済額を減らしてほしいかです。
この時に、いくら必要かを話すことになります。これまでの話を根拠に、必要な金額を提示します。
こうしたいから、これだけの金額が必要だと説明しなければならないと思えば、「いくらでもいい」という態度にはなりませんね。
お互いの理解を深める
融資担当者との面談は試験ではありません。これまで説明した順序で面談が進むわけではありません。いきなり「いくら必要ですか?」と切り出されるとも限りません。
しかし、融資担当者は会社の状況を知りたい事に変わりありません。これまでに説明した内容を話す中で、自分の会社の状況を知ってもらい、また融資担当者の姿勢を感じる事もできるでしょう。
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