先日より経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)についてお話をしてきていますが、本日はその締め括りとしまして、経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)の会計処理に関してお話をしていこうと思います。
少し専門的な部分になりますので、会計に関してあまり詳しくない方はそんなやり方もあるんだというような感覚でご覧になって頂ければと思います。
それでは経営セーフティ共済の経理処理に関して説明します。
①一般的経理処理
借)保険料
貸)現預金
以上のように借方に通常の保険料として処理をする方法。
通常このような保険の性質を持つ経費の支払いをした際は、上記のような処理になると思います。
これ自体は全く間違っていませんし、問題はありません。
しかし、実は経営セーフティ共済の払込時の処理として以下のような処理を行うことも認められています。
借)保険積立金
貸)現預金
以上のように借方に保険積立金として処理をする方法。
一瞬資産になってしまうので、これでは経費にならないのではと思われた方もいらっしゃると思います。
こちらの方法ですと決算書上では経費になりませんが、法人税申告書の別表にて減算処理を行うことにより、法人税上は経費と同等の効果があります。
またBS(貸借対照表)上、資産が増える事になりますので融資等での印象も良くなります。
同じ経理処理でも融資に対して印象が良くなれば何かあった時に助かりますのでこちらの方法の方が良いのではないかと考えています。
担当の税理士さんによって方針などがあろうかと思いますので、加入をご検討の際はご相談されると良いかと思います。
最後なりますが、経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)を解約する際は解約のタイミングを気をつけないと多額の納税額が発生してしまいます。
解約のタイミングを良く見て経営セーフティ共済を自社の経営に活用してみてください。
https://www.smrj.go.jp/kyosai/tkyosai/index.html
最後までお読みいただきありがとうございました。
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