減価償却費の話題を連続でお伝えしてきておりますが、本日は社用車の購入は現金が良いのか、ローンでの購入が良いのかというところを一般的に良いとされている理由を交えて解説していきます。
結論として現金でもローンでも車を購入した場合の減価償却費はどちらも同じです。
前回お話した定額法、定率法の部分も変わりありませんし、どちらにしても同額を減価償却費として計上できます。
減価償却費が同じなら何を判断基準とすべきか
①新車か中古車かはお好みで。
よく中古車の方が節税効果が高いというような話もありますが、購入金額が同じなら節税効果も同じです。
ただ、前回のブログでもご説明させて頂いたように中古車であれば初年度の節税金額が高くなります。
また、特に個人事業主の方で仕事兼プライベート用の車を購入されるようであれば仕事で使った期間を算出して減価償却費を算出します。
②中古車は新車に比べて維持費が多くかかってしまう。
これはもはや資金繰りや税務とは関係のない話ですが、一般的に中古車は新車よりも故障などが多いです。
購入費以外にも様々な出費がかさむ可能性があるので中古車を購入する際は車検までの年数や走行距離、事故歴等を見て購入するのをオススメします。
③キャッシュでの購入はオススメしません。
今回のコロナ禍において事業者の皆様は特にキャッシュの重要さを再認識されたかと思います。
キャッシュイズキングという言葉もあるようにいざという時に手元資金に余裕があることはとても重要です。
経営において出来れば現金を手元に多く残せるようにしておいた方が、様々な不測の事態への対応に役立ちます。
無理なく購入できるのであればキャッシュでも構いませんができればローンを組んで月々支払う方が良いと思います。
④ローンは金利を確認
ローンを組む場合も金利の確認は大切です。
もちろん、利息は経費になりますがその分現金が出てしまいますので、相場などをよく確認してご検討ください。
⑤金融機関からの融資
金融機関から設備投資資金という形で融資を受けられることもあります。
この場合、普通のカーローンより有利な金利で融資を受けられることもありますので、一度検討してみると良いのではないでしょうか。
融資金利が1%を切る可能性もありますので、お付き合いのある金融機関へ確認されることをお勧めします。
⑥リースは金利がかかるので節税したとしても金額が膨らむ
ローンのように毎月支払いをして、資産を購入する方法としてリースがあります。
リースは基本的に資産の所有権はリース会社にありますので減価償却の対象にはなりません。
リースはリース料などの科目を使用して経費に落とすのが一般的です、もちろん金利もかかってくるので比較的にトータルの支払いが高くなってしまう傾向にあります。
⑦プライベート兼用の場合は事業使用割合を明確にする
手に入れた車をプライベートにも使用するとなると、全額経費にすることが難しくなります。
根拠を用意し、仕事時とプライベート時で割合を算出し経費の計上をすることになります。
また、減価償却できるのは実際に使い始めている事が前提です、支払いはすませたがまだ納車されていないという状態では1円も減価償却は出来ません。
こちらもご注意いただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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