決算間近の節税策|年内まだ間に合う経費の計上

期末が近づいてきて、当期に利益が出ていれば、できるだけ経費を計上し節税につなげたいと考えるでしょう。今回は、決算が迫っていても対応できる節税策をご紹介します。

小規模企業共済

「小規模企業共済」とは、小規模企業(法人・個人事業)の経営者や役員の退職金積立を目的とした共済制度です。掛け金が経費や損金に算入できるので、貯蓄しながら節税ができるといえます。

この共済は年払いでの前納ができるのが特徴です。
期末が近づいた時点で、利益が見込める場合に新規加入して、1年分を前納することで、その年の損金に計上することができます。

年末が迫ってきているので今からだと厳しそうですが、新規加入と同時に現金で払う手続きをすることで、間に合うかもしれませんのでご確認ください。

少額減価償却資産を購入

必要となる資産の購入があれば、期末までに購入することで経費に算入できます。

減価償却資産については、原則は資産計上したうえで毎年減価償却にて損金に計上することになりますが、少額減価償却資産の特例を活用すれば、全額を損金とすることができます。

一定の規模までの中小企業の認められる特例で、取得価額が30万円未満の少額減価償却資産を取得した時には、その全額を損金(1事業年度あたり300万円が限度)とすることができるものです。

1事業年度あたり300万円までが計上できるので、15万円のパソコンを10台購入した場合に少額減価償却資産として扱えば、150万円を全額損金に計上することができます。

中小企業者等が、取得価額が30万円未満である減価償却資産を平成18年4月1日から令和4年3月31日までの間に取得などして事業の用に供した場合には、一定の要件のもとに、その取得価額に相当する金額を損金の額に算入することができます。

中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例

消耗品費の計上

消耗品に関しては、期末に購入して経費になる場合とならない場合があります。

消耗品は、原則使った時に経費となります、期末未使用品は、貯蔵品として資産計上することが原則です。

いずれ使うものだからという事で当期に大量に購入したとしても、期末決算の時に未使用品を資産に振り替える決算仕訳をすることになります。使用した消耗品しか損金に算入できない結果になりますので、注意が必要です。

ただし、消耗品を取得した時に経費にできる要件があります。

法人税の通達(法人税基本通達2−2−15)によれば、消耗品は取得をした時の費用にすることを認めると書いています。

この通達の一定の要件とは大きく次の2点です。

  • 各事業年度ごとにおおむね一定数量を取得し、かつ、経常的に消費するもの
  • 継続してその取得をした日の属する事業年度の損金の額に算入していること

毎年、期末にまとめて購入しているような場合は、その時に経費にすることができます。

また、10万円未満の什器などは消耗品費として計上できるので、パソコンや電気製品などでも、購入予定があるのであれば当期に購入してしまう事を検討してもよいでしょう。

節税のしすぎに注意

税金を少なくできるからと経費を計上しても、それが無駄遣いになれば本末転倒になってしまいます。税金を払ったとしても現金を残しておき、資金繰りに備える事も必要です。

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