家族従業員の給与は経費に落とすことが出来るのか|法人編

本日は法人の場合の家族の給与に関してご説明していこうと思います。

①一般の社員・バイトとして働いてもらう場合

家族従業員の一般社員として雇い入れした場合、特殊関係使用人と呼びます。

普通の社員を雇う場合と同じになりますので、もちろん雇用契約も必要で出勤簿等も必要になります。

ここで注意が必要なのは、家族だからと言って不相当に給与が高額ではないか、みなし役員に該当しないかというところです。

給与があまりにも高額ですと事実上の役員ではないのかとみなされてしまいます。

本来役員ですと、原則定期同額と言う一年間報酬の変動をせず同じ金額を支給する必要があります。

つまり、この家族従業員がみなし役員として認定されてしまった場合、給与金額を変えると変動した分だけが経費に落ちず、役員賞与として経費にならない形になってしまいます。

よって、法人でご家族を従業員として雇い入れる場合は、一般の社員と同じような条件になるよう注意する必要があります。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5200.htm

②家族を役員に据える場合(常勤役員)

・登記必須

役員を変更する事になるため、登記が必要になります。

・定期同額

役員ですので、一度決めた報酬を一年間支払うことになります。

一度きめてしまうとその年度内には基本的に役員報酬を変えることができませんのでお気をつけください。

・役員賞与は原則経費性なし

役員に対して賞与を出す場合、原則としては経費になりません。

これは先程の定期同額の観点から、出た利益に合わせて報酬の金額を変えられてしまうと国としても税収が落ちてしまいますのでこのようになっています。

しかし、事前確定届出給与制度を使えば役員賞与を経費に落とすことができます。

※とても厳しい制度なので使用の有無は制度を確認して検討された方が良いと思います。

・社会保険の負担が発生する

法人、個人共に社会保険の負担が発生することになりますので金額も含め試算を行い、毎月の報酬を検討される方が良いと思います。

③家族を役員に据える場合(非常勤役員)

・登記必須

役員を変更する事になるため、登記が必要になります。

・過大役員報酬

非常勤ですので毎日その法人企業で働いているわけではありません。

非常勤という言葉通り週2~3日の出勤数が殆どだと思います。

それなのにも関わらず年間数千万の報酬を貰っていて否認されたという過去の事例もあります。

一般的には月8万~15万円の非常勤役員の報酬が目安だといわれています。

・社会保険加入不要

常勤役員と違い社会保険、厚生年金が掛かりませんのでそういった支出は発生しません。

以上が法人の場合です。

経費にできる金額を考えると家族従業員の数が多ければ多いほど経費にし、節税が可能です。

かといってむやみやたらに役員にしてしまうと否認のリスクがあります。

また、勤務実態や経営関与の実態がなければ当然こちらも税務否認となりますのでご注意ください。

家族従業員の給与の取扱いを上手に行い会社経営に役立てて頂ければ良いと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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