令和2年度第3次補正予算での資金繰り支援策

先日、令和2年度の第3次補正予算案が閣議決定されました。

この予算案には、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う追加経済対策などが盛り込まれており、これまでご紹介してきた民間金融機関・公庫によるコロナ融資の支援が継続または拡充されることになりました。
また、事業の転換や新規事業展開などの事業再構築を目的とした中⼩企業等事業再構築促進事業が大きなものとなっています。

今回はこれらの中でも資金繰りに関連した内容をピックアップします。

⺠間⾦融機関を通じた資⾦繰り⽀援(実質無利⼦融資の年度内実施、新保証制度保証料補助)

新型コロナウイルス感染症により売上⾼が減少した中⼩・⼩規模事業者等に対して行われている、都道府県等の制度融資を活⽤した⺠間⾦融機関による実質無利⼦・無担保、保証料補助の支援が継続されます。

令和2年度末の資⾦需要の増加による⽇本公庫等の窓⼝ひっ迫に対応するため、来年3⽉まで実施します。

⽇本政策⾦融公庫を通じた資⾦繰り⽀援

日本政策金融公庫にて、引き続き、新型コロナウイルス対応としての資⾦繰り⽀援を継続します。

今回の予算では、事業転換やイノベーシ ョン等⽣産性向上に向けた設備投資や、事業再⽣・事業承継等に取り組む中⼩企業・⼩規模事業者の資⾦繰り⽀援を実施するために、 ⽇本政策⾦融公庫の財務基盤が強化されます。

(1)設備資⾦貸付利率特例制度の創設

新事業・ビジネスモデルの転換等の前向きな設備投資に係る適⽤⾦利を、貸付後当初2年間0.5%引き下げ。

(2)企業再建資⾦、事業承継・集約・活性化⽀援資⾦の拡充

再⽣⽀援協議会等の関与の下、事業再⽣に取り組む事業者や、事業引継ぎ⽀援センター等の⽀援を受けて事業承継を実施する事業者等に対し低利融資を行う。

(3)観光産業等⽣産性向上資⾦の拡充

事業計画を策定し、⽣産性向上に向けた取組みを図る観光産業等を営む者に対し低利融資を行う。

中⼩企業等事業再構築促進事業

ポストコロナ・ウィズコロナの時代の経済社会の変化に対応するために中⼩企業等の事業再構築を⽀援することで、⽇本経済の構造転換を促すことが目的の事業です。

総額1兆1,485億円もの予算となる大きな事業であり、政府が力を入れている事業の一つと言えます。

新規事業分野への進出等の新分野展開業態転換事業・業種転換等の取組や、事業再編⼜はこれらの取組を通じた規模の拡⼤等、思い切った事業再構築に意欲を有する中⼩企業等の挑戦を⽀援します。

また、事業再構築を通じて中⼩企業等が事業規模を拡⼤し中堅企業に成⻑することや、海外展開を強化し市場の新規開拓を⾏うことが特に重要であることから、本事業ではこれらを志向する企業をより⼀層強⼒に⽀援します。

本事業では、中⼩企業等と認定⽀援機関や⾦融機関が共同で事業計画を策定し、両者が連携し⼀体となって取り組む事業再構築を⽀援します。

事業再構築のイメージ

  • ⼩売店舗による⾐服販売業を営んでいたところ、コロナの影響で売上が減少したことを契機に店舗を縮⼩し、ネット販売事業やサブスクサービス事業に業態を転換。
  • ガソリン⾞の部品を製造している事業者が、コロナ危機を契機に従来のサプライチェーンが 変化する可能性がある中、今後の需要拡⼤が⾒込まれるEVや蓄電池に必要な特殊部 品の製造に着⼿、⽣産に必要な専⽤設備を導⼊。
  • 航空機部品を製造している事業者が、コロナの影響で需要が激減したため、当該事業 の圧縮・関連設備の廃棄を⾏い、新たな設備を導⼊してロボット関連部品・医療機器部品製造の事業を新規に⽴上げ。

補助対象要件

  1. 申請前の直近6カ⽉間のうち、売上⾼が低い3カ⽉の合計売上⾼が、コロナ以前の同3 カ⽉の合計売上⾼と⽐較して10%以上減少している中⼩企業等。
  2. ⾃社の強みや経営資源(ヒト/モノ等)を活かしつつ、経産省が⽰す「事業再構築指 針」に沿った事業計画を認定⽀援機関等と策定した中⼩企業等。

補助金額・補助率

補助 100万〜1億円 (補助率は2/3~1/3)

中⼩企業⽣産性⾰命推進事業の特別枠の改編

新型コロナウイルス感染症の流⾏が継続している中で、現下及びポストコロナの状況に対応したビジネスモデルへの転換に向けた中⼩企業等の取組を⽀援するため、令和2年度⼀次・⼆次補正で措置した特別枠を新特別枠(低感染リスク型ビジネス枠)に改編する。(※現⾏の特別枠は令和2年12⽉で募集終了しています)

①ものづくり・商業・サービス⽣産性向上促進事業(ものづくり補助⾦)
補助額 100万〜1,000万円、補助率 2/3
対⼈接触機会の減少に資する、製品開発、サービス開発、⽣産プロセスの改善に必要な設備投資、システム構築等を⽀援します。

②⼩規模事業者持続的発展⽀援事業(持続化補助⾦)
補助上限 100万円、補助率 3/4
⼩規模事業者等が経営計画を作成して取り組む、ポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービス、⽣産プロセスの導⼊等の取組を⽀援します。

③サービス等⽣産性向上IT導⼊⽀援事業(IT導⼊補助⾦)
補助額 30万〜450万円、補助率 2/3
複数の業務⼯程を広範囲に⾮対⾯化する業務形態の転換が可能なITツールの導⼊を⽀援します。(詳細は調整中)

中⼩企業再⽣⽀援事業

財務上の問題を抱える中⼩企業者等に対し、各都道府県に置かれた「中⼩企業再⽣⽀援協議会」において支援を行います。

窓⼝相談や⾦融機関との調整を含めた再⽣計画の策定をサポートし、事業再⽣が特に困難な場合には、個⼈保証債務の整理に係る弁済計画策定等の経営者の再チャレンジ⽀援を実施します。

新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、4⽉から新⽀援の特例リスケジュール計画策定⽀援を開始したこともあり、今後再⽣計画策定⽀援を受ける可能性のある中⼩企業者等が急増している。加えて、例年、年末以降の再⽣計画策定⽀援件数が多いことを踏まえ、中⼩企業の円滑な再⽣⽀援に万全を期すための対応を行う。

中⼩企業再⽣⽀援協議会による支援内容

  • 経営・財務に対するアドバイス
  • 1年間の特例リスケジュールの要請
  • 資⾦繰り計画の策定⽀援
  • 新規借⼊を含めた⾦融機関調整
  • 再生計画の作成支援

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