繰越欠損金について|欠損金の繰戻しによる還付ができます

こんにちは、みんなの資金繰りです。

今回は欠損金の繰戻還付請求についてご説明したいと思います。これは新型コロナウィルス感染症の影響に対する特例対応の一つです。

事業をされている方は繰越欠損金という言葉は聞いたことあるかと思います。

繰越欠損金とは

欠損金というのは簡単に説明すると税務上の赤字のことです。売上などの益金から経費などの損金を引いていき、所得がマイナスになったときの金額を指します。そしてこのマイナスは法人も個人も翌期に繰り越すことが出来ます。

これが繰越欠損金といって法人では今までの欠損金なら最大9年間、平成28年度の税制改正により、平成30年4月1日以後に開始する事業年度において生ずる欠損金は10年間繰り越すことが出来ます。

繰越欠損金は黒字に転換した期に今まで繰り越していた赤字の金額(欠損金額)を充てることでその期の法人税の納税額を減額することが出来ます。

これは過去の赤字を繰り越す制度ですが、今現状としてはこの逆で前期までは黒字決算で来ていたが、今期は新型コロナウイルス感染症の影響で赤字になってしまいそうという事業者様の方が多いのではないかと思います。

今期の赤字を前期の黒字に繰戻す事ができる

そのような事業者様に現在は新型コロナ税特法により、前期黒字で納めていた国税を今期赤字の税額分還付請求できる制度があります。

対象範囲についてもこれまで中小企業者等(資本金の額が1億円以下の法人など)のみでしたが、資本金の額が1億円超10億円以下の法人も利用が可能になりました。

こちらは令和2年2月1日から令和4年1月31日までの間に終了する事業年度に生じた欠損金額について適用されます。

参考:▼新型コロナ税特法による適用範囲の拡大

還付税額の計算

還付所得事業年度(前期)の法人税額 × 欠損事業年度(今期)の欠損金額 ÷ 還付所得事業年度(前期)の所得金額 = 還付税額

手続としては、事業年度の確定申告期限までに青色申告書と還付請求書を提出する事になります。

参考:▼国税庁 欠損金の繰戻請求

上記でも少し触れましたが、還付できるのは国税である法人税、地方法人税のみとなります。

地方税である法人事業税や法人住民税に関しては還付の請求を行うことはできません。

法人税の繰り戻し還付を行った場合の事業税と住民税の扱いは次のようになります。

法人事業税の対応

法人税の繰り戻し還付の算出基礎となった欠損金額をその後10年間の各事業年度に繰り越して控除します。この場合、法人税の繰越欠損金額と差異が生じます。

法人住民税の対応

国税の還付を受けた場合、その後10年間における法人住民税の法人税割の課税標準から還付を受けた税額を控除することが可能です。


最後に、この請求を行うと高確率で税務調査が行われることになります、ただ還付金額によっては簡易的な調査で終わることもあるようですので、ご興味がありましたらお調べ頂ければと思います。

簡単ではありますが、現在使える会社の範囲が広がった青色欠損金の繰戻還付請求について説明をさせて頂きました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

関連記事